Mothlight
著者はまだあなたの言語で説明を提供していません。
The unwanted are kicked into
the black sea…
… where they would
melt and harden into
a pure metal.
The metal was then harvested
and put to good use by the
common man.
From the most handsome developer ever…
Samu presents you with a new RPG experience that will
Blow. Your. Mind.
Introducing Mothlight. A game about exploration, weird stuff,
and exploring a world made entirely out of people. Literally.
WORLD
This world is different.
As people were kicked into the black sea,
their bodies melted and then hardened
into a pure metal called “Dreg Ore”.
Soon the ore started to clump together
and form islands. This happened more
and more until continents were made.
People who were kicked in fell on land instead
of in the water. And then boom. Civilization.
GAMEPLAY
Your main goal is to explore and thrive!
Gear up, get cooler armor and be more stylish.
Fight more bizarre bosses and find more exciting items!
The world is yours to conquer!
STORY
Neethan threatens Augus in a time most harsh.
Demons from the darkest depths of the sea are making everyone go mad.
The Apostles of the Deep Ones are manipulating powerful entities…
And Enzo is stuck in the middle of it.
Escape this hell and return to the world above…
…or be devoured by the eldritch abominations below.
A Game by: SAMU~
Music by: Chez Monplaisir
Hey, if you like this game and want to support the Developer:
Steam User 7
クリアしたのでレビュー。コマンド選択式RPG。
ストーリーは簡単に言えば、奇妙な世界に蹴落とされた猫?人Enzoが世界からの脱出を目指す。
モンスターはシンボルチェック形式で、そのモンスターもほぼエログロチックな見た目の連中ばかり。
作中にもエログロチックな物や展開もあるので苦手な方は注意すべき。
Steam User 2
OFF と『ダークソウル』、メタルミュージック、そして何よりラブクラフトに影響を受けた(あとは小ネタで Undertale とかも?)RPGツクールXP製ダークファンタジーRPG。
無料。クリエイターの Samu と音楽担当の Chez Monplaisir と の二人体制で制作された。
人々が Neethan なる神?を信奉し、犯罪者や不具者、老人などを崖から蹴り落とす風習を持つ世界。主人公の Enzo もBlack Sea と呼ばれる浜辺に落とされる。この Black Sea の水に触れると骨からどろどろに溶けたのち、頑丈な鋼鉄のような物体に変わり、建築物の材料として使われる。ここに落ちた者(Dregs、すなわち「クズ」)は絶望に呑み込まれて Feral と呼ばれる怪物になったりもするらしい。
だが、いつまでも地下世界でくすぶっているような Enzo さんじゃあない。脱出口を求めて戦いと探索に身を投じる。しかし、ああだこうだもがくうちに世界の、そして自分自身の秘密と闇に触れ……というお話。
戦闘はベーシックなターン制コマンド選択式バトルで行われる。
エンカウント方式はマップ上で動いている敵に話しかけると発生するいわゆるシンボルエンカウントで、雑魚だろうがボスだろうが倒しても経験値を入手できず、金だけ吐き出される。
倒した敵はマップ上から消滅し、二度と戦えない。つまり資金稼ぎができないのだけれど、普通にプレイしていても金に困ることはあまりないだろう。
経験値が入らずレベルもあがらないならどうやって強くなるんだ、という話になるが、そこはまずは装備。HPはボス敵を倒したさいに得られるアイテムの使用、MP(に該当するRage)は探索時に発見できるハッパ……もといハーブをスウェットスーツを着てヨガをやっているウィスパーボイスのデカイお姉さん(何だそれは、そうであるとしか形容しようがない)に渡すことで増やすことができる。
冒頭でダークソウルからの影響が見受けられる、と書いたけれど、これは世界観だけでなく、戦闘の歯ごたえにもいえる。
特に序盤は敵もこちらのHPをガリガリ削ってくるし、なんの考えもなしに連戦などするとうっかり負けてセーブポイントに戻されてしまう。
戦闘後のHP回復アイテムや状態異常回復アイテムの使用はあまり惜しまないほうがいい。
とはいえ、プレイ全体を通して緊迫感のある戦闘バランスではない。武器と装備が整う後半以降は主人公に対する攻撃もあまり通らなくなってきて、ボス戦も進めば進むほど易化していく。ラスボスも例外ではない。
物語においては絶望と諦念に満ちた世界で人の欲望や執着の醜さ、哀しさなどが綴られ、まあ、ダークファンタジー色が濃い。
序盤の印象ではフロムゲーっぽく情報に乏しい状態から、奇矯なキャラとの出会いやアイテムのフレーバーテキストによって断片的に世界観や設定を読み取っていくのかな……とおもっていたけれど、
後半からはあらたに加わる新キャラによる割とわかりやすい悲劇やベタベタな展開(今どきこんなゲームで「ここは俺に任せてお前らは先に行け!」なシーンが出てくるとは思わなかった。好きだけど)が挿入され、設定も敵や資料室で直接的にドバドバ語られるようになる。最終的にはELDEN RING などよりはよほどわかりやすかった。
情報の出し方やバランスにもう少し工夫があったほうがより味わいが出ただろうが、そこは好き好きか。
本作の最大の魅力は、そのテイストだ。
OFFが好き、フロムゲーが好き、ラブクラフトが好きという無邪気さをあっけらかんと隠さない。その趣味の足し算によってできあがるのは、もちろん、シュールで、ダークで、名状しがたい、残酷な終末世界だ。
しかし、ただ好きなものを無批判にコピーするのではなく、ちゃんと作者のなかで消化されている。セーブポイントひとつとってみても、「なんか握り拳の石像?がマップにある→インタラクトするとその手首に血の条が走り、手のひらが開かれて光が解放され、セーブ&回復ができるようになる」という演出がなされる。「光が灯される場所」をセーブポイント&回復所として解放する点ではいかにもフロムゲーであるけれど、そこに独特のおぞましさが乗っている。
ただひたすら陰鬱なだけでなく、個人制作らしいオフビートなユーモアもあって、たとえば、敵としてパグ犬が立ちはだかってくるエリアがあるのだが、これらとの戦闘では倒してもマップ上からシンボルが消滅せず、眠りこけて無力化された状態になる。主人公のEnzoはネコのような容姿だが、開発者はイヌ(も?)好きらしい。物語後半ではその好みがよりはっきり出てくるだろう。
総じて、個人制作のツクール製RPGらしいアマチュアリズムが良くも悪くも発揮されており、バランスの悪い部分も多い。ストーリーも影響元のもののつぎはぎだし、コズミックホラーに安易に乗っかりすぎているきらいもある。
だが、ビジュアルと世界観に対するこだわりは単純なフォロワーの域をつきぬけてユニークさを発揮していて、この手触りでファンになってしまう。
日本語版なし。一本道で、3.5~6時間程度でクリアできる。
ストレートな意味でのホラーではないが、グロや異形、暴力、性的な要素(レイプを想起させるものもある)も多いので、そういうのが苦手な人は注意。
【おまけ:開発者の Samu (Samuel Turensky)について】
Youtubeの開発者インタビュー
2014年に13歳だったという本人の言を信じるなら、本作のリリース当時は16歳だった。彼は Samuverse というシリーズ(他にプレイしていないのでよく知らないが単純な続編や前日譚でないらしい)を展開し、2018年に Orogenesis 、2019年に Soulscapeと立て続けに新作RPGを発表。しかし、以後はぱったりと活動を停止し、twitter アカウントも消えてしまった……。
のだが、実はこれは名前を変えていただけで、 scumhead として転生。
Shrine や Vomitoreum といったDoom Engine ベースのシューターや、 Angel's Gearなどのメトロイドヴァニアで気鋭のインディーデベロッパーとして名を馳せている。
転生したからといっても過去を切り捨てるつもりはないようで、twitterアカウントにもしっかりSamu時代の作品が過去作として明記してある。
クトゥルフやソウルな趣味も相変わらずのようで、もはや開発者本人の代名詞にすらなっている。
継続は力なり、と簡単に言うには成長とリリースペースが怪物的でちょっと怖さすら感じられるけれど、今後も新作が楽しみなディベロッパーのひとつであることは間違いない。次作ではJRPGに回帰するようで、期待が高まる。