Everybody’s Gone to the Rapture
著者はまだあなたの言語で説明を提供していません。
Yaughton, Shropshire. 06:37am 6th June 1984. Deep within the Shropshire countryside, the village of Yaughton stands empty. Toys lie forgotten in the playground, the wind blows quarantine leaflets around the silent churchyard. Down on Appleton’s farm, crops rustle untended. The birds lie where they have fallen. Strange voices haunt the radio waves as uncollected washing hangs listlessly on the line. The televisions are tuned to vacant channels. Above it all, the telescopes of the Observatory point out at dead stars and endless darkness. And someone remains behind, to try and unravel the mystery. Immerse yourself in a rich, deep adventure from award-winning developer The Chinese Room and investigate the last days of Yaughton Valley. Uncover the traces of the vanished community; discover fragments of events and memories to piece together the mystery of the apocalypse.
Steam User 71
ゲーム紹介文から誤解する人が多そうですが、
これは箱庭内を探索して、人々が村から消失した謎を解くというような、
エンタテインメント性のあるアドベンチャーゲームではありません。
もちろん、この謎というのもゲームの魅力を構成するひとつの要素ではありますが、
作品の楽しみ方としては、村に残された様々な残滓から人々の関係性や
終末の雰囲気を読み取り、美麗な映像や荘厳な音楽に包まれながら
世界に浸るといったところにあります。
もしひとたび「世界」に没頭することができたのなら
一度に最後まで進めてしまうことをお勧めします。
通しでプレイすれば4,5時間程かかりますが、
中断して余韻を失ってしまうのは勿体無いですので。
Steam User 26
クリア時のVer.は1.0.1。初回プレイ時は極力色んな物を見つけようと回り道を行った結果、7時間を要しました。その後、全実績解除に17時間所要。起稿時点で5周しています。
Pros:
感情を揺さぶられるサウンドトラック
人物像が脳裏に浮かぶ迫真のボイスアクト
緻密な心理描写
写実的で美しい風景
Cons:
致命的な移動速度の遅さ
不安定なフレームレート
任意のセーブ箇所がなくオートセーブ区間が長い
現在位置を把握しづらく道に迷いやすい
移動速度に目を瞑ることができれば抒情的な美しさが待つ
本作をカテゴリに当てはめるなら、カテゴライズの是非は置いておいて、一人称視点の3Dアドベンチャーゲームに当たります。ベースストーリーはストアページの「このゲームについて」で実にうまくまとめられていますので、そちらを参照して頂ければと思います。補足するなら、村から人が消えた現象の謎を解き明かすというよりは、過去に起きた出来事をバラバラな時系列で断片的にプレイヤーが知り得ていくというスタイルです。一本道ながらもクリア時にプレイヤーが持つ情報の順序と情報量が異なる点においてはHer Storyにも近いものがあります。仮に実写で同じ物語を描こうとするなら断片的な情報入手は必ず同じ順序で描くことになるため、非線形のストーリーテリングという表現は言い得て妙だなと思いました。
イギリスに舞台となるヨートンなる村は実在しておらず、架空の村ではあるものの、農業と牧畜が産業として根付く田園風景と郊外のキャンプ場が共存する田舎として存在感をもって描かれています。そこに住んでいる人々は誰しもが知り合いで、お互いの過去や人間関係など悲喜交々が筒抜けとなった閉鎖的なコミュニティの上に成り立っています。互いが自身のプライバシーをほじくり返されることを嫌って頑固であったり、何かの後悔に苛まれていたり、誤解や贖罪の意識を持ち合わせた等身大の人物像として描かれています。私が本作の物語にいたく共感できたのは、この欠陥を併せ持つ普通の人物が"消えゆく"今わの際に見せる心情の変化とその見せ方にありました。
人物像の描写に加え、没入感を高めている要素は視覚と聴覚の双方に対する働きかけにあります。ヨートンは実に美しく、パッと見では何事もなく平穏無事な生活感を感じさせる雰囲気を携えているのですが、村の中は夥しい数の鳥の死骸や血痕で溢れかえっています。只事ではない出来事が起こったという事が視覚的にも伝わってきます。無人の村内で描かれる登場人物は過去の出来事としてしか触れることができず、いずれも光の粒子として輪郭を象るのみです。人物がそこに存在するかのように感じられるのは疑いようなく声優の演技によるもので、人物像の喜怒哀楽や心情の機微が手に取るように分かり情景が頭に浮かびました。そして、没入感をもたらす最大の要因としてサウンドトラックの美しさがあると思います。特定のシーケンス後に抒情的なBGMがシームレスに流れてくるのですが、あまりの美しさに目から勝手に水が出ることもありました。どれかが突出して美しいというより、ほぼ全てのトラックが完成された美しさを持っています。
私の使用しているPCはだいぶん古くなっていることもあり、動作状況の確認を兼ねてSteamの設定よりオーバーレイにフレームレート表示をONにしてfpsを計測しつつプレイしています。通常処理落ちはフレームレートに直結しているため、本作の移動速度もフレームレートに起因していると思っていたのですがそうではありませんでした。通常38fps程度で、74fps近くまで上昇しても移動速度が全く上がらず却って遅くなる場面もありましたし、逆に28fps程度でも普段の3倍近く素早く移動できる場面もありました。フレームレートと移動速度が比例/反比例する訳でもないので、足の遅さは単に不具合なのではないかと思われる節があります。フレームレートも終始不安定で最適化不足のきらいも。単にスペック不足なだけかもしれませんが。
そして足の遅さと併せて陥りやすい罠がオートセーブのタイミングです。メインのストーリーを進めるには村内にある光の球体に触れる必要があり、そこで映し出される情景の数秒後ぐらいにオートセーブが走る仕様となっています。エリアによっては環状に舗装されている箇所もあり、地図も場所によっては上下逆に見ないと分からないところもあって迷いやすく、なかなか目的の球体を見つけられません。更に実績の一つにRadio Enthusiast(ラジオ好き)というものがあり、これはメインのストーリーに一切触れずにオレンジ色のラジオのみを聞いていくというものになります。勘のいい人ならお気付きかと思いますが、これを遂行するには一切セーブが走らないことが条件になります。そして、私は不運にも計25個あるラジオのうち、24個目でオーバーレイを表示した際にクラッシュしました。再開すると一から。5周したうちの1周はこの不運な事故によるものです。実績大好きな人は注意してください。
作中ではfather(神父)が登場します。イギリス国教会に属する聖職者は牧師であり、Raptureはプロテスタントの、それも宗教的もしくは政治的なプロパガンダより派生した(と考えられている=元来聖書にはない)ものをイギリスの開発会社が描き、かつ作中のスティーブンの妻ケイトはアメリカ人女性である、そして一周後にゲームの開始地点を見ると…何かと作意的なものを感じます。
もし、あなたが死を直前に控えていたら、今わの際をどう過ごすか。私が20代で本作をプレイしても、ここまで胸に刺さるものはなかったんじゃないかなと思います。推奨プレイ年齢層は人生を折り返した世代くらいがいいかもしれません。外界から途絶され、どんどん村人が消えてゆく。明らかに異様さが漂い始めたときに、いよいよ自らの"消失"を予感する。そのとき、これまでの人生を振り返って自らの愚かさや過ちに気付く。そうなる前に身の振り方を直せればいいんだけど、なかなかそうできないのが人間であって、本当に大事なことに気付いたからこその"幸福な消失"であるように思う。イライラしがちな人には薦められない。物語が好きでゆっくり吟味するのが好きな人に少しでも興味を持って頂けたなら幸い。事の顛末は自身の目で確かめて頂ければと思います。
Steam User 18
雰囲気とBGMは最高なウォーキングシミュレーターのようなアドベンチャー
個人的にはいい意味か悪い意味どちらかわからないほどに思った以上にストーリーゲーム
ゲーム内容
すぐ今まで人がいた形跡があるのに誰もいない、世界で断片的な他者の記憶を集め、なぜ人が消えたのかを追うアドベンチャー、BGMや雰囲気などは文句なしに素晴らしいが、移動速度が遅い、ヒントが少ないなどがあるために記憶の断片などを見つけるため意外に大きいマップをあちこち探し回るのはつらいものがある、雰囲気ウォーキングゲームだとしても何回も同じ場所を探し回るとなるときついものがある。
個人的に思った事や感想など
海外ドラマのような登場人物そして海外ドラマのような人間関係やシナリオだが、それでも切なくとても悲しいストーリーはある意味ただのウォーキングシミュレーターとして買った自分には良かったのか悪かったのかわからなかったが、十分楽しめた。
Steam User 8
美しい風景と音楽、それにその場所で起きた人間ドラマを味わうことのできる良質なお散歩ゲームです。
全体的に、物悲しさと美しさがあります。ストーリーは、キリスト教の終末思想等がベースになっていますが、知識がなくても楽しめると思います。
また「どの順番で・どう巡って・何を見るか」の制約がほぼ無いため、プレイヤーごとに「自分だけのゲーム体験」ができることも魅力です。
・「移動速度が遅い」ことについて
移動速度はゲームとしては確かに遅いですが、普通に現実で人が歩くくらいの速度です。お散歩ゲームとしてちょうどよく、リアリティがあります。(そもそもこの内容で高速移動ができたら一瞬で終わってしまいます笑)
・「閲覧したオブジェクトの数のチェックができない」ことについて
実績には関係ありますが、ゲームクリアには関係ありません。どうしてもチェックしたいのでしたら、ゲームをしながら手元で紙とペンで書けばOKです。シンプルで最低限のUIであるがゆえの、不便さをリアリティとして楽しめる方におすすめです。
というわけで、以下のような方には非常におすすめです。
・作中ではっきり描かれないことについて余白を想像するのが好き
・制限のある操作・画面のUIは最低限の不自由FPSが好き
・SFが好き(このゲームプレイ後、もっと世界観を理解したいと思い小説『ヴァリス』を読みました)
・キリスト教の終末思想・神に対する考え方を知っている
Steam User 0
バッチの
Steam User 0
何でもないどうやって遊びか
Steam User 0
2022年くらいまでこのゲームほっっっとんどセールになることがなくてオススメ押すのを躊躇っていたのですが、最近(2023年後半あたり)からセールになることがかなり増えました。
プレイ時間としては普通に進めて5時間程度で、定価だとすこし高いかなという気はします。セールで1000円未満ならオススメと言っていいかと。
以下の要素が刺さる人なら楽しめるんじゃないかと思います。
●イギリスの片田舎で散歩。風景はかなり綺麗
●なぜか住民が消失している。ほんの一瞬前まで住民がいたようにも見える
●宗教色強めのとても綺麗なBGM。
●断片的な会話をつなぎ合わせての物語の推測。
●宗教と科学の融合。
他の方も言われていますが、歩くスピードは相当に遅いです。ゆっくり散歩と割り切るのを推奨。