ELDEN RING

“死にゲー”総本山の『ダークソウルシリーズ』に連なる、回避を主体とした戦闘が特徴のオープンワールドアクションRPG。
探索要素の邪魔にならないようアクションが大味になりがちなオープンワールドジャンルの中では珍しく、戦闘に重きを置いたタイトル。
何度も死にながらボスの動きを覚え、回避のタイミングを測りながら攻略していくのはソウルライクジャンルの鉄板だが、本作ではそこに数多くの装備(武器、防具、装飾品等)やスキル(アクティブスキル、魔法等)が加わることで戦闘スタイルに幅を持たせている。また装備品の数の多さはオープンワールドとして探索の楽しみを増やすための報酬という面でも一役買っており、探索しボスやダンジョンを見つけ、倒す→新しい装備品やスキル、経験値を得てまた探索に向かう、という流れをしっかりと作ることができている。
マップはいくつかのエリアに分かれており、規模の大きいダンジョンがいくつかと数多くのフィールドボス・ミニダンジョン・ランドマークなどが散りばめられている。とにかくマップの密度が高く、こんなに洞窟や地下墓地だらけで地盤は大丈夫なのだろうかと心配になるほどだが、そのどれもが固有の形状をしており飽きることなくプレイできる。
難易度に関しては底意地の悪いギミック・強力なボスなど一見理不尽にも思えるほどだが、本作では味方NPCやマルチプレイをはじめとした救済措置が多く用意されており、自身のプレイスタイルに応じてそれらを活用することで実質的な難易度の変更ができる。もちろん、完全ソロの魔法・遺灰縛りでも十分クリアできる難易度にはなっているため、安心してほしい。またレベルアップはソウルシリーズと同じく敵を倒して得た通貨を用いて行うタイプで、ステータスの振り直しも可能。探索をしすぎて自動的にレベルが上がりすぎてしまうといったこともなく、この辺りも自分の腕前に応じた難易度でゲームをプレイできる要因となっている。二週目以降は装備やステータスが引き継がれるため、はじめからプレイしたい場合は新しいキャラクターを作成するとよい。
総合して死にゲー+オープンワールドというとっつきにくそうなジャンルなのにも関わらずそれらの縫合を高い次元で行い、尚且つ生粋のコアゲーマー以外も遊べるゲームへとチューンアップしてくるセンスには脱帽。ただでさえ難易度が高いうえ広さ・密度共にマップの充実度がすさまじく、とにかく時間を奪われるゲームだが、腕自慢のアクション好きだけでなく多くのゲーマーにオススメできる傑作といえる。

貴公がアイテムコレクターでも全武器＋0～25と全遺灰＋0～10はやめておけ。途中で木箱の格納限界がきて全部無駄になる。（1敗）

道中様々なボスと出会うが、ボスに殺される度に最初はこう思うはずだ。「まあまあ削ったな、次の次くらいで倒せるっしょ」そうして６時間くらいが経過するのが私だ。そしてついに倒したとき、開放されるのだ。具体的に何が開放されたのかは分からない。しかし、この言葉が一番適してると思う。私は開放されるために、このゲームを続けられている。

デモンズから続くソウルシリーズをカンストプレイを経験。本作もCSでカンストまでプレイし、DLC発売に伴いPCで購入したうえでのレビューとなる。
結論から述べると、ソウルシリーズ経験者として完成度は微妙。シリーズ未経験者だからこそ固定観念に縛られず楽しめる良作だと思う。
フロムソフトウェアが作り上げるゲーム性を考慮したうえで、難易度・マップ構成・各種ビジュアルデザイン・ストーリーとそれを理解するきっかけとなるロケーションやアイテムテキスト・キャラクターのモーション（エネミー）など全体的な完成度としてはとても良い。また、オープンワールド化による移動手段（トレント）の追加、戦闘時のある程度の難易度調整や新たな戦術アプローチを可能にする遺灰や戦技もとても評価に値する。さらにDLC配信により、今まで以上に防具・武器が多彩でコスプレ・縛りなど、様々な面で楽しめる作りなっている。
ただし、ソウルの名がつくデモンズから続いたシリーズとしては正直微妙。
特に、マップ構成とキャラクターのデザイン・モーションについて気になったので記載していく。
【マップ構成とアイテム配置】
文句なしでビジュアル良し、構成良しの素晴らしい完成度。（ただしDLC、お前は違う）
オープンワールドゲームでよくある、「あのロケーションには行けないのか？」・「なんでここを登れないんだ？」・
「結局ここって何なの？」といった不満や無意味なローケーションは一切なし。マップのデザインや、配置されている敵やアイテムテキストからも背景を感じられ、他社にはないフロムならではの手腕を感じられる。特に「目に見える場所」については、ダークソウル３のノウハウを十二分に発揮発揮できており、より探索に対する楽しみを感じられる。
但し、DLCについては前述と同じくマップ構成は良かったものの、配置アイテムは鍛石→鍛石→鍛石→鍛石→武器 or キーアイテムといたるところに鍛石ばかり、序盤は新武器強化にも必要になるなと許容していたが、中盤以降は「またか。何のためにトレントと敵の猛攻を潜り抜けながら走り抜けたんだ。。。」と、時間をかけて得られた情報や武器等アイテムがが。DLCではほとんどなくただの観光となることが多々ありここは非常に残念。
【キャラクターデザインとモーション】
エネミーは劇中に語られる強さに説得力を持っており素晴らしい。但し、プレイアブルキャラクターは今までと比較しても何もブラッシュアップ・進化しておらず、取ってつけた戦技でごまかしている感じが否めない。
エネミーは神々しくも禍々しい素晴らしいデザイン。動きはシリーズ史上最高。今まで以上に立体的に・俊敏に動きより「強さ」に説得力を持たせるモーションを感じられ、戦闘時の臨場感やキャラクターの個性を感じられる。また、倒した際の「こんな強敵を自分は討ち取ったぞ！」と達成感も得られる、フロムらしさを感じられる素晴らしい完成度である。但し、敵の攻撃ターンが長すぎるうえに隙がない。今までは「防・防・攻」とテンポよく良い塩梅で攻撃タイミングが設けられており、待つ・攻めるのリスクとリターンのバランスがとてもよかった。しかし、今作では「防・防・防・防・攻」と、明らかに隙がない。また、ディレイなども多発し、構えから攻撃アクションの間にこちらから攻撃を仕掛けても、エネミーの強靭は崩れることなくそのまま攻撃を続ける。このような隙に見えて隙ではない動きが多く、リスクを負ってまで攻撃を行ってもダメージ以外のリターンを得られることがないため、結果的に頻度の少ない安全に攻撃できるタイミングのみ攻撃を行うため、敵のターンが長くなっていると考えられる。この点は後述するプレイヤーのモーションに大きくかかわってくると思われる。
プレイアブルキャラクターは、本当に過去から何も変わっていない。プレイヤー＝ただの人間であるため、過度なアクションができない仕様なのは重々承知している。ただ、機敏かつ立体的に動くエネミーに対して、プレイヤーとしてできることのガード・パリィ・回避・攻撃の基本モーションやスピードは過去シリーズから何も変化していない。前述の通りエネミーの動きが激しくなっているため、ガードでさばききれる数には限度があり、結果的に消費スタミナが少ない回避を多用することになる。回避についても、相手はバク中やテレポートなど多彩な移動・回避を行えることに対して、こちらはシリーズおなじみ実質ローリングのみ。さらに今回のローリングはボタン押したタイミングではなくボタンを離した後にやっとローリングが行われるため、本当の意味で相手の動きを予測してボタン操作を行わなければならない。攻撃の基本モーションも言わずもがな。回避や攻撃の進化に関して「戦技があるのでは？」と言われればその通りだが、猟犬ステップはナーフされ、攻撃モーションはほとんど隙しかなく機敏ななものについては与ダメが低く通常攻撃にも劣ることなり、開発自ら選択肢を狭めていく形となっている。
あと、カメラワーク。ロックオンしても胴体しか見えない。自分の動きに対してエネミーが早すぎて何が起きているかわからない。近づいてきたから回避しようと動きではなく距離感で行動を決める形になっている。仮にロックオンを外しても
FOVが変わるわけでもなく、プレイヤーの進行方向にカメラが動こうとするためやりづらい。
PS以前に基本操作が他ゲームと比較しても水準に達していないため、システム都合に振り回されストレスがたまる要因になっている。
やはり、本作に対いて否定的な意見が大きくなる要因として、エネミーの多彩さに対して、プレイヤー側のシステムの完成度が低いことによる開発都合による難易度上昇だと考えられる。過去シリーズからエネミー(E)とプレイヤー(P)のできることを数値化して比較するのであれば、E 5:P 1→E 8 : P 1.25→E 12 : P 1.5とシリーズを追うごとにどんどん差が開き、結果的に伝説的なレビューである【敵だけ楽しそう】という結果が生まれてしまう。特にDLCにあたってはさらに顕著に表れている。
なまじ前作のSEKIROがアクションとして正当進化していたため、そこと見比べてしまうと見劣りする部分が目立ってしまう。もちろん細かなコンセプトは異なるが、アクションゲームとしての基本的な部分が過去シリーズと比較しても対して何も変わっていないことは問題であることには変わりがない。
様々なゲームを経験してきたシリーズ未経験ユーザーも多く参入してきているため、今後ゲームとしての完成度に対する評価はより厳しいものになると考えられる。ユーザーからの意見を真摯に受け止め、難易度低下やナーフではなく根本的なシステムの悪しき部分を進化させていき、高難易度であるものの本当の意味でプレイヤーが様々な選択肢を用いてアプローチができるゲーム開発に取り組んでほしい。

ダークソウルをはじめソウル系フロムゲーの集大成的作品
●良い点
・広大で探索が楽しく景観も美しいマップ
・難しくもギリギリ練り込まれた戦闘バランス
・大中小合わせて膨大な数のダンジョンとボス戦
・新アクションやジャンプ・ステルス移動が可能になり行動の選択肢が増した
・装備品の耐久度廃止
・戦技・戦灰の付け替えによる柔軟なカスタマイズ
・遺灰によるシングルプレイでの味方NPC(霊体)召喚システム
・呼び出し自由な馬・ファストトラベルによる快適移動
・ポーチによるアイテムショートカット枠の増加
●微妙な点
・やや煩雑な操作性
・メニュー・UI・操作周りに進歩が感じられない
・アイコンが何を表してるか分かりにくい（説明もない）
・ジャンプアクションを要求される場面の増加
・足場が悪い場面でステップが暴発しやすい
・戦技の左右切り替えオプションがない
・他プレイヤーの召喚サイン表示にアイテムが必要
・屋外ミニマップ、クエストログなどがない
・アイテムのお気に入りやセット登録機能がない、ソートも不便
・魔法の使い勝手が相変わらずで不遇
・後半の大味気味なゲームバランス（納期のデーモン？）
・後半一部のグラフィックや景観、展開が急に雑に（納期のデーモン？）
・強化素材の必要数が多すぎ
・バラバラに配置されたショップ・施設
オープンワールド化がどうなるかと思ったが、敵の強さで行ける範囲を調整＝育成すれば順当に、実力次第で好きなだけ行けるという塩梅で良好。
歩き回るだけで色んな発見があって楽しく、取りこぼしを恐れてマップを虱潰しにしていた過去作とは違った面白さが出せている。
システム面も過去最大レベルで色々盛り込まれて複雑だができることが多いのは選択肢が多くて良いと思う。
なお厳密には段階的にエリア解禁されるセミ・オープンワールド形式だろう。
ただ個人的にこれだけ巨大なオープンワールド作品にするならあってしかるべきシステムは実装して欲しかった。
最低限屋外ミニマップやクエストログなどは欲しい。進行中のイベント・やり残しや取りこぼし・後回しにしたことなど自分でメモしないと把握しきれないだろう。（マーカーを目安に使う手はあるが置ける数に限りあり）
戦闘バランスはヒット＆アウェイとスタミナ管理による一進一退…という伝統的なスタイルはほぼ一新された。
高性能ローリングで懐や足元に飛び込み、強靭とスタミナと火力に任せて滅多斬りにしながら殴り合うというやや大雑把なプレイが通用する。
戦闘スピードも上がりダークソウルとは大分違った味付けになっている。
過去作を知っているほど勝手が違って戸惑うかもしれないが、慣れると強力な戦技を駆使して敵を圧倒していく快感が味わえて非常に楽しい。
ただ全体のバランスとしては後半の敵火力の増大もあり、終盤になるほど大味気味に。
自由度が高い分攻略順も不安定になるせいか後半訪れた場所の報酬がしょぼかったりなんてこともあるが、安易に敵にレベルスケーリング（自動調整）を付けなかったのは英断と言いたい。（自分のレベルに合わせて敵のレベルが上がるシステムは好きではない）
マルチプレイは少々残念仕様。オープンワールド化ということで試行錯誤した感はあるが、結果的にシリーズ中最もマルチがしづらくなってしまっている。
特にアイテム使用しないと召喚サインが見えない仕様は遺灰と干渉してしまうので使い辛く、不要だったと思う。
サイン溜まりは解決策の１つとして良いかもしれないが期待する形ではほぼ呼べない・呼ばれないという感。
NPC霊体を召喚できるシステムがあるのでそちらを呼んだ方が早く、強力かつ気楽なのでもはやマルチがいらないレベルに。
魔法やエンチャなど旧作から変化のないシステムが本作のバランスやスピードなど新環境についていけず不遇になってしまっている。
かゆいところに手が届いてないシステム面も併せて、この辺りは次回作への課題と言ったところだろうか。
アイテム製作や衣装調整などとってつけたような仕様で中途半端に感じるシステムも多い。
これだけ色々付け足すくらいなら敵の火力調整用に防具強化は欲しかった気もする。
ソウルを通してやってきた人になら集大成的な作品としてオススメできます。
過去フロムゲーをやってない人もむしろココからトライした方が良いかもしれません。
SEKIRO要素はほとんどないのでそちらで挫折した人は心配しなくていいです。
（DLCは本編をやり尽くした人向けの難易度なので注意）

世界観、ゲーム性、デザイン含めて最高のゲーム。
ただ、フロムゲー全般に言えるけどUIが圧倒的に不便。
武器やアイテムがこれだけあるなら所持アイテムの検索機能やお気に入り登録とかを付けてほしい。
UIだけは2011年のまま進化してなさすぎる。

？？？「メーリメリメリメリ！」
神ゲーメリ。久々に寝る間を惜しんでやったゲーム。死にゲー初心者にお勧めできる作品。食わず嫌いでやらないのはもったいないメリ。
今作はオープンワールドなので、難しくて先に進めないってことが起こりづらいメリ。起きたなら探索するメリ。後回しにしてもいいメリよ。
探索すれば強力な武器や強化アイテムも手に入るし、操作にも慣れ始めたプレイヤー含めてキャラのレベル上げのルーンだって溜まるメリ。ある程度経ったあと再度戻ってみるとあっさり攻略できたりするメリ。
？？？「うんざりだ、お前の息は、臭すぎる。」
不満点は恐らくこのままずーと続くであろうカメラのデーモンラニ。
フロムのアクションゲーはカメラアングルの距離を自分で設定できないのでボス等で荒ぶることがあるラニ。すると、わけわからんうちに死ぬラニ。
それと納期のデーモン・・・。納期に間に合わないと理由でおじゃんになったコンテンツがあると思うと悲しいラニ。もっと遊びたいラニ。
それと、せっかくのオープンワールドなのにマルチプレイがシームレスじゃないこと。広大なフィールドを友達と探索したかったラニ。（シームレスになるModがあるラニ。フロムには秘密ラニ。DLCも遊べるようになってたラニ）
ともあれ2500万本売れた神ゲーをご照覧あれい！